カテゴリー [ ツール・測定器 ] のエントリー
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2010年12月26日

「2Y1エラー再び」

先日、未完だった2Y1のケーブルを仕上げました。

やっぱりいるよなー欲しいなーと思いつつ、その価格ゆえ手が出せなかった端子圧着ツール。
日本橋に行った時目にしてしまい衝動買いしたのですが、サイズの合わないものと比べ、仕上がりの差は歴然で「買ってよかったなー」と。
engpa21 ENGINEER PA-21

きれいに仕上がった端子でウキウキしながら組み立てを進め、さあ動作試験だと2Y1を引っ張り出し、センサーとLD02を接続。

で、電源を入れるとLD02は「HEAT」と表示。センサーの余熱が終われば「LEAN」と出るはず...

「15.3」表示で は り つ く

あ、センサー校正がまだだったからだとコンフィグユーティリティーを立ち上げ、free-air calibrationをはしらせるも、こちらも

フ リ ー ズ 

2Y1とPCの接続は確立されているようですが、なんか動きがおかしい。

実績のある予備センサーとケーブルにつなぎ換えたり、ICの電源を確認したりして不良箇所を追い込むと、 2Y1本体にエラーがあるような...。

ちょっとワタシのスキルではどうしようもなくなったので、マスターちゃけくんにサポセン依頼。 度々すいませんです...。


ワタシが組み立てた2Y1の写真を送って見ていただいたところ、部品の取り付けが抜けている事を指摘いただきました。
とはいってもリファレンスや部品リストには載っていない部品なので、致し方ないところではありますが。 (回路図には載っている)

具体的には「C14」と「C8」のコンデンサ。
2y1_C14C8

テクエジのリファレンス「2Y Schematic Guide」でC14は、デカップリング・キャパシタ(decoupling capacitors)と書かれています。

で、デカップ何がしをググると、バイパスコンデンサ(パスコン)とも称されていて、IC電源回路のノイズ(交流成分) をアースにバイパスさせる役割を持つ部品らしい。(電子回路では当たり前のように使われているようですね。)

要は IC用電源を安定させる役割があると。


今回のケースは不安定な電源供給のもと、2Y1組み立て後に行った本体リフラッシュにより、 回路が正常な状態で無くなった可能性があるとの事で、不足部品の取り付けの他、以下のチェック項目を指示いただきました。

・ワイドバンドモジュールのセンサージャンパー確認。
 
・IC接触不良の有無を確認。(外して端子をみがく)

・C14・C8を取り付けた後、センサーケーブルを外した状態でリフラッシュ。

ちなみにC14、C8は 100nF Block Mono Capacitor Marked [104] を使用すれば良いので、 組み立てに使用しなかったものをそのまま流用しました。


ひと通り対処した後、2Y1をリフラッシュし、センサーを取り付けて電源を入れると...。

「HEAT]→「LEAN」表示!
ライターガスによる数値の変化もOK!

家族が寝静まった真夜中、響き渡るオッサンの雄叫び(笑)

センサーキャリブレーションも「おおーこんな風に動くのかっ」という感じで程なく終了し、 やっぱり変な事になっていたんだと実感しました。

今回のエラー反映し、前回の記事「Tech Edge 2Y1を組立てる」 はパーツリストも含め修正を行っています。


あと、クルマから外したテクエジを家に持ち込んで別電源(DC12V)をつなぐ場合、 容量の少ない電源ではまた同じトラブルを招きかねません。
特にセンサーを付ける時は、12V-5A程度のものがいいとアドバイスいただきました。

と、いうわけで、
ちゃけくん、いつも色々とありがとー!


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2010年12月06日

「Tech Edge 2Y1を組立てる」

IMG_9936
あれ?基盤には2Y0って書いてる...

ちょくちょくROMの実走セッティングを請け負う事があるのですが、対象の車にはERT(エミュレーター) と空燃比計を取り付ける必要があります。

空燃比計のセンサーは予備があるのでいいのですが、本体は自分の車からいちいち外して取り付けていたので結構面倒。

最近もこの方のセッティングをした際、いろいろあって(笑)

「やっぱりもう1つ欲しいな。」

と思ったのがきっかけで、1年ほど前に購入しておいた2Y1のキットを組み立てする事にしました。

本国ページのリファレンス(組立説明書)をプリントアウトしたものを見て「まあ何とかなるか。」と軽い気持ちで取り掛かったわけです。

しかーし、組み立てながらファレンスの内容を読んでいくと、分かりにくい所や間違った所が散見され、 よくわからない状態で組み上げるのはさすがに不安になります。

回路図を凝視し、リファレンスを修正しつつ、最後はちゃけ先生のアドバイスのもと完成。

すでに組まれた方、これからチャレンジされる方の参考になればと、情報などまとめてみました。

ちなみに組み立てたのは「2Y1 ロガー無し (PCB rev 1.0b NOV07)」です。


○下準備
キットの袋から抵抗やコンデンサーをざざっと出すと、 同じ値のものは数値を書き込んだテープ、もしくは台紙でまとめられています。
組む時の手間を省くため、リファレンスの一覧と照らし合わせて、抵抗には「R*」とか「R**」、コンデンサーには「C*」や「C**」 (*は数字)などテープに書き込んでおき、基盤(PCB)にプリントされた表示に合わせて組んでいきます。
IMG_9907 
IMG_9910

そうやって部品を確認していくと欠品があるかどうかもよく分からない(笑)ので、 リファレンスの部品リストを修正したものを作ってみた。

□ 修正部品リスト □

修正箇所は以下のとおり。
・抵抗はすべて5%誤差(カラーコード:金)のものが入っていたのでそれを反映。
・カラーコードの修正。
・使用総数がわかり易いよう、抵抗値をまとめて表示。
・使わない部品は抹消線。

・16ピンのRS232Cドライバーは付属の「HIN202」 を使わず「ADM3202AN」を採用。

これはテクエジ組み立てを数多くこなしてきた、ちゃけ先生からのアドバイスを反映しています。
エンジンをかける際に動作が不安定になるエラーの原因がこの「HIN202」にあり、本体を安定動作させる代替パーツが 「ADM3202AN」なんだそうです。

組み上がった後の動作不安定に悩まされないよう、事前に用意しておく事をお勧めします。

【追記】
C14、C8をリストに追加。


○組み立て
パーツの確認ができたら、リスト、リファレンス、基板のプリントを見てひたすら半田付け。
IMG_9914 抵抗が付きました。
IMG_9916 C22はココ。
IMG_9920 コンデンサが付きました。
IMG_9922 ダイオードはこんな風に。
IMG_9923 抵抗じゃなくリアクタンス。


基板に部品が付いたら、センサーコネクター&専用基板を銅線を使って組み立てます。
1mm浮かして基板につける指示があったり、細くて短い銅線をチマチマ8本つなぐのに骨が折れました...

ヒューズを入れてDC12V(電源)を基板に接続し、リファレンス「8.Testing」 に記載された部位の電圧を、ICを外した状態で確認します。

ちなみに測定箇所はヒューズ、U10、L1とアース(GROUND)間。

問題なければICとワイドバンドモジュール(miniPCB)を装着します。

センサーモジュールは付属の9mmスペーサーでは高さが足りず、 傾いてマウントされたので薄いスペーサーでカサ上げして基板にストレスがかからないようにしました。

ジャンパーは部品点数と回路図から判断して、J2(J2-Wblin GND)のみ接続しました。

IMG_9937 
IMG_9948 


○基板エラーなど
「10.7 2Y1 Errata」

2y1_JUHIN


*ST202/HIN202 Ground error
写真の部位にごく短いジャンパー線を接続して、 RS232C DRIVER15ピンをアース(GND)するのが目的。
ジャンパーはRS232C DRIVER13ピン(基板上でアースに落ちている)とC21(15ピンにつながっている) をつなぐ事で15ピンをアースさせるものです。

これをしていないと、PCと2Y1の通信が確立されませんので、必須の項目です。

「10.8 Important Note about the Wideband Module」
2y1_25pin

ワイドバンドモジュール(miniPCB)には横1列に12+12ピンを半田付けしますが、 もうひとつジャンパーコネクタ付近に1ピンと、相手方のコネクタを本体基板に付ける必要があります。(赤丸のトコ)
配線図を見ると、47k@25℃thermistor が結線されるようです。 (使用されるかどうかは未確認)

【追記】
IC電源を安定させるバイパスコンデンサーが、一覧から外れていました。

「C14」と「C8」です。

回路図にはバッチリ載っていましたが、リファレンスを参考にして組み立てれば、もれること間違いなし(笑)
コンデンサで1番数の多い「104」表示のあるコンデンサを使ってください。(余っていると思います。)
2y1_C14C8



○動作確認
ロドスタに2Y1を取り付け、ECUから分岐させた任意の外部入力線(USR1~3とGND) はY2(緑8ピンコネクタ)に接続。
2A1と大きく違っているのは、ケース底Y2コネクタ4ピンに書かれた「RPM」 は2Y1では「GND」になっている事。
ここにタコメーターの線をつないでも回転数を表示しませんので、ケース側面のY3(緑10ピンコネクター)の8ピン 「RPM」に接続します。(ロドスタの場合)

PCをつないでLD02等の外部モニター値とPC数値が大きく違わないか、表示に不具合が無いかを確認し、問題なければ完成! となります。


○私に起こったエラー
2Y1は2A1で別に必要となるスプリッター(RJ45S)が内蔵されています。
なのでRJ45カプラーはY1A・Y1Bという形で2つ付いているのですが、センサーケーブル側のY1AにLD02(表示器) をつないでも動作しません。
PCをつないでも通信していない感じです。

うおー、何でだ...と再度基板をケースから外して調べる。
Y1A、Bの各端子は単純に分岐しているだけなので、同じ端子間は導通、もしくは抵抗値が出るはずだとテスターで確認していくと、Y1A 5ピン(GND)の導通が無い。

裏の半田部分とアース間も導通無し。そんなもん?いやそんな事無いぞとルーペで半田をよく見ると、どうもちゃんと付いていない感じ。

再度しつこくやり直すとアースが復活!(笑)
単に半田不良というオチでした...。

 

英語のリファレンスで、多少の不安を持っての組み立てになろうかと思いますが、 ここまで紹介したポイントを押さえれば決して難しいものではないと思います。

しかしながら部品点数が多いので、時間はバッチリかかりますけど(笑)

まあ、それも楽しみの1つ、という事で。


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2010年03月11日

「ブレーキキャリパーのピストン抜きをつくる」

近日、ブレーキキャリパーのOHを予定しているのですが、フロントブレーキのピストンを抜くのに便利(であろう) グッズを作ってみました。

ストックしておいた現役引退のブレーキホースを使います。(どの部分かは未確認)
バンジョーカシメの根元で切断して、切り口をヤスリがけして完成。
IMG_5437 IMG_5439

コレを「空気入れ」の先端に差し込み、レバーを倒せば固定されますので、 あとはキャリパーにセットしてシュコシュコ空気を入れるとピストンが出てくる寸法。
配管部に4mm径のザグリを入れると、固定がしっかりできるようです。
IMG_5440 IMG_5443

ホイールのエアバルブ径と、ブレーキ配管の径がほとんど同寸(7mmちょっと)なのを見て思いついたと。
IMG_5435

以上、便利グッズの紹介でした(笑)


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2009年07月22日

「ドライブシャフトとSST」

IMG_4822

近日導入予定のパーツをセッティングするに当たり、必要な部品を取り出すため分解してみた。

用意したのはNA8C(Sr.2)の中古ドライブシャフト2本。ヤフオクで4000円弱。


まずブーツバンドのカシメをマイナスドライバー等で開き、太い方と細い方を外す。ブーツをずらすと、 グリスに埋もれたジョイントが顔を出します。
IMG_4824 IMG_4825
IMG_4826 IMG_4827
IMG_4829 IMG_4831

ひるむ量(笑)のグリスを拭いていくと、ジョイントケースのフチにCリングが出てきます。
IMG_4832 IMG_4833

張力は弱いので、軽くこじれば簡単に外れます。
IMG_4836 IMG_4837

ドラシャを引き上げると分離完了。
IMG_4838

シャフトのボールベアリングケースは、先端のクリップを外すとコレまた簡単に分解できます。
IMG_4846 IMG_4847
IMG_4848 IMG_4850

IMG_48542 部品構成はこんな感じ。




思ったより早く作業が終わり時間に余裕があったので、分離したベアリングケースを持ち、ウエダパワーサービスへ向かいます。

ちょうどお手すきのようでしたので、早速1つ目が旋盤にセットされました。
IMG_2095 

どの様にカットしたかは、そのかたわれで想像してみてください。
IMG_2167


○トルクレンチ側
シャフトの根元でカットし、センターにM12×1.75のタップを立てていただきました。
普通のボルトやキャップボルトなど選択肢があるのでコレがいいかなと。
IMG_2192

IMG_2169


○固定側
ケースの端を残してカットした面に、鉄の角材を置きます。
IMG_2110 IMG_2111

溶接。
IMG_2143

IMG_2179 


最初、私が考えていたモノに対し、3倍以上のクォリティーと強度で出来上がりました(笑)
IMG_2190


○おまけ
ウエダさんが作業されてる間、端材の山を見ていたら、ムムッと気になるモノを発見。
IMG_2198 鉄パイプの輪切。

まさかねーと思いつつ、何故か持っていたデフのサイドベアリングにあてがうと...
IMG_2199

クワーッ!あらかじめオーダーしたかのように、絶妙なクリアランスで収まったではないですか!
もしかしてウエダさん、コッソリ用意してくれてたんじゃ...(笑)

というわけで、ナニかを組む際に必要なツールが全て揃いました。
あとは届くのを待つだけです。(メーカー欠品で少し待たないといけないようです)





IMG_2103 
ウエダさん、ありがとうございました。


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2009年04月23日

「ERT その2」

先日の○神氏との会話。

○神氏 「GENさんエミュレーターの記事見たよ!」
GEN 「どうでした?」
○神氏 「難しいなぁ(笑)
GEN 「細かく解説しながら書いたつもりなんですけど...。」
○神氏 「自分でROMチューンした事がある人なら、ERTの便利さがわかると思うけどね。」
GEN 「なるほど...。」

前回の記事は「ERTって何が出来るの?」を重点的に書いたつもりなのですが、かえってわかりにくかったでしょうか?
もう少しココが知りたいねんという所があれば、遠慮なくコメントくださいね。


○ERTの取り付け
ECUからROMを外してROMプローブを取り付けます。
IMG_1303 IMG_1304

ROMプローブのコネクターをERTに差込み、先ほど外したROMをERTのソケットに取り付ける。
IMG_1306 IMG_1315

ROMプローブとコネクター、並びにROMの方向に十分注意してくださいね。

ECUを車両に取り付け、ERT本体のスイッチ設定を確認、電源を接続してキーをひねればエンジンがかかります。
IMG_1318

ここで、電源接続に関する重要なポイントがありまして、12Vを取る回路は、イグニッション(IGN)「ON」 の時に電源供給されている箇所につないでください。
アクセサリー(ACC)ではセルを回す間、12Vが供給されずエンジンがかかりません。

この失敗を私はしてしまい(12VをACCにつないだ)、K-スペの「はぎー」さんに「エンジンがかかりません」と慌てて電話し、 「IGNではなく、ACCにつないでませんか?」とのアドバイスから誤結線に気づきました。

ERTには電源供給時に点灯する小さな黄色いランプが実装されていて、確かにセルを回すと消灯します。
これではECUにとってROMを外されたのと同じ事になりますから、エンジンがかからないのは当然のことです。
結線を直し(ACC→ECU1B端子)キーをひねると、無事エンジンがかかりました。

あとはERTにROMデータ(.bin)を転送してエミュレーションモードに切替、 不安定な動きをしない事が確認出来たら取り付け完了です。


○エミュレーションソフト・ERTオンラインエディターを使う
まず、ERTに転送したROMデーター(.bin)を読み込みます。
ert1

次にMap画面を作成→Map0が出てきたら、右クリックでプロパティを表示。
ert2

ert3

「Map0」の名称は任意で変更できますので、仮に「点火Map」と変更。
開始アドレスとマップの大きさを入力すれば、画面に点火マップが表示されます。
ert4

ert5 

マップ値は16進がデフォルトですが、プロパティ内の演算式に式を入力すれば、演算後の数値をマップ表示に反映できます。もちろん編集も可。

同じように燃料増量マップ、レブリミッターなど、アドレス指定してやればいくつでもエミュレーション用のマップを作ることが出来ます。

私の場合、今まで把握できていないアドレスを見つけられないかと、BPF3-881Bのデータ(32KB分)全体を、 16×32のマップ60枚余りに分割して表示させ、エンジンをかけながら1枚1枚マップトレースするという事をやってます。
何か新しい発見があるといいのですが...。


という訳で、現在GEN-ROM装着の方々、リセッティング希望の方がいらっしゃいましたらご一報を。
もう少しつめたものを提供出来るかもしれませんので。

また、5月開催の猛練参加の方で、ROMに興味のある方がおられましたら、会場にERTとROMライターを持って行こうと思っています。

個人的には、オフィシャルの乗るNA6ロードスター(通称百式号)に対してリベンジしたい(笑)


最後に、今回このようなすばらしいツールを使う機会を与えてくださいましたK-specification Originalのはぎーさん、 本当にありがとうございました。

今後もより良いご提案が出来るよう、ERTをモニターして行こうと思いますので、よろしくお願いいたします。


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2009年04月09日

「リアルタイムROMエミュレーター ERT その1」

前回記事の続き。

K-specification Original(K-スペ) さんからの提案
ERTについてK-スペさんとメールのやり取りを何度かしていたのですが、説明書を見ながらこまごまやり取りするよりは、 実際使っていただくのが1番じゃありませんか?という話になって、私がロードスターでの動作確認、 ERTのハードとソフト使い心地などをモニターさせていただく事になりました。

お試し出来るなんてとてもありがたいご提案です。
私でいいのかなぁ...と頭をよぎりましたが、めったにない機会ですのでお言葉に甘えることにしました。
一般ユーザーの立場としてモニターさせていただきますので、誇張せず、正直な意見をフィードバックしようと思います。

程なく届いたERT。
IMG_1234

4連ROMチェンジャーと同じく、基盤のパターン設計はもとより筐体への収まり具合など、 個人レベルでの製品とは思えないクオリィティーの高さです。

事前にダウンロードしていた2部構成の説明書を何度も読んで、その構成やソフトの使い方を理解してから動作確認に臨みます。 壊すとシャレにならないし(笑)

では、取り付けの前に、ERTの出来る事をまずは紹介。


○ERTの概要
いきなり例えになりますが、仮に私が某氏からROMチューンの依頼を受けたとします。
そこでやる事といえば、

1.車の仕様と「どんな感じにしたいか」など要望を確認。
2.氏の車にテクエジなど取り付け、空燃比等各ログをとって現状を把握する。
3.ログを凝視して、燃調と点火時期をNA8C専用FIREエディターで書き換える。
4.レブリミッター等、バイナリエディターで書き換える。
5.出来たバイナリファイルをロムライターでEP-ROMに焼く。
6.ROMを装着、手順2.に戻って納得出来るデータになるまでループが続く(笑)

データの違いをはっきりと体感するため、多少極端なデータを4種類作って4つのROMに焼き、 ROMチェンジャーで切替ながら実走して確認すれば多少時間は節約できます。
しかしデータの数だけEP-ROMは必要ですし、結構な手間であるのは確かです。

ただ、手順2~6を実践すればする程、実走データが蓄積されるので時間の許す限りやってみたいのが正直なところ。

そこで、このERTを導入するとどうなるか。

実走しながらECUがアクセスしているバイナリデーターを更新できるので、納得できるデータ(追い込んだデータ) を短時間で作る事が出来ます。
要は手順3.と4.とループが無くなり、ROMライターでデーターを焼く回数も1回。使うEP-ROMも1つという事なのです。

限られた時間、それすらも確保しにくい私にとって、効率よく、よりいいものが作れるERTは、言い換えれば「時間を作り出す」 ツールと言えるのではないでしょうか。


○ERTとECUをつないでみる
まず手持ちのECUのEP-ROM(以下ROMと表現)を外し、そのソケットにROMプローブを挿す。
プローブ反対側のコネクターをERTに挿す。
ERTのROMソケットにECUから外したROMを装着。
この時点でECUに装着されていたROMを外に引き出した状態となり、 ERTに電源を供給すればECUはROMにアクセスしエンジンがかかります。

ERTオンラインエディターをインストールしたPCとERTをRS232Cケーブルで接続し、互いの通信を確立した後、 ECUに装着されていたROMと同一のデータ(.binファイル)をPCからERTのRAMに転送する。

これでERTをROMエミュレーターとして使う準備が出来ました。


○ERTをつかう(机上編)
ERTオンラインエディターでモード切替(ROMモード→エミュレーションモード)のコマンドを実行すると、 ECUのアクセス先がROMからERTのRAMに切り替わり、ECUはROMに依存しない状態(転送したRAM内のデータ) で動作する事になります。

あとはPCに表示されているマップの数値を変更すれば、RAM内のデーターに即反映されるので、納得いくまで何度でもデーター変更し、 その結果を実走で確認すれば良いわけです。

さて、納得できるデーターが出来たと仮定し、そのbinデータを「GENrom-1.bin」とします。
ここでエンジンを切ってERTの電源を落としてしまうと、せっかく作った「GENrom-1.bin」データーが消えてしまいますので、セ- ブする必要があります。

ERTにはRAM内のデータを任意のタイミングで保存できる領域、EEPROMが組み込まれているので、PCで 「ERTデータを起動データー領域に保存」のコマンドを実行すれば「GENrom-1.bin」 はERTのRAMからEEPROMに保存できます。


そして、PCに表示されているマップデータ(.binファイル)を任意のフォルダにセーブすれば一連の操作は完了、 エンジンを切っても差し支えない状態になります。

再びエンジンをかけた場合、ECUは初爆から数秒間ROMにアクセスしていますが、その間にEEPROMから自動的に 「GENrom-1.bin」がRAMに転送されています。
EEPROM→RAMに転送(数秒間のオートロード)が完了すれば、ECUのアクセス先がRAMに自動的に切り替わり、 リアルタイムにデータ変更できる状態となります。


机上編では各コマンドに対しデータがどの様に動くかを重点的に書きましたので、多少複雑に感じられたかも知れませんが、 実際に使ってみるとERTオンラインエディターが使いやすいシンプルな構成であるのと同時に、マップ編集機能も「こう出来たら便利だな~」 という所がキッチリ押さえられていますので、2、3度使えばすぐ慣れてしまうと思います。

細かいハナシはこの辺りで。

次回は「ERTをつかう(実践編)」をお送りします~。


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2008年09月09日

「マーレーのピストンピンクリップ」

ロドスタのボアアップエンジンを製作するとき、メジャーな選択肢としてマーレーピストンがありますが、 聞くところによるとピストンピンのクリップが異様に硬いらしい。

ラジペン等でつまむ「返し」も無く、似たような工具で縮める事もできず、 とにかく地道にドライバーでコジッて入れていくしかないようです。

「唯一、憂うつな作業やね」という某店主の言葉と、たまたま友人が手元にマーレーを持っていたのがきっかけで、 クリップを楽しく装着する(笑)SSTを考えてみました。

手元に来たマーレーのクリップを早速拝見。

むう~ホント硬いですな。純正の倍くらい?これをコジッて入れるなんて信じられないです。
私がやったら工具を滑らしてピストンの棚に傷を入れたり、自分の手をブッ刺して間違いなく流血ざたになると思う。


で、1週間後。構想がほぼ固まったので、ウエダパワーサービスに行ってきました。

こんな感じで...と作っていただいたモノは2点。
ppci1  

①クリップをピストンピン径に縮めるカラー。(以下カラー)
中はテーパー状になっていて、底部まで押し込むとピストンピン径になります。

②ノーマルのピストンピンにシャフトをさし込んだもの。(以下シャフト)
シャフトはカラー内側の位置決めとクリップの押し込みを同時に行います。
ノーマルピストンピンにささった細いシャフトは、 マーレーピストンピンの内側に5/100mm位のクリアランスで差し込まれる寸法になっています。


では使い方を紹介。

1.組み付けグリスかオイルを塗ったカラー内にデフォルトのクリップを挿入。

2.指やワッシャーなどで徐々に縮めていき、カラー底部まで押し込む。
IMG_4046 底まで押し込んだ状態。

3.ピストンにピンを組み込み、クリップの入ったカラーを置く。
IMG_4048 IMG_4054

4.シャフトをピンに差込み、カラーを軽く保持した上でシャフトの頭を軽く叩く。
IMG_4055 叩かなくても手のひらで押し込んでも良さそう。

以上でクリップはパチンという音と共にピストンの溝にはまります。

こんな感じでかなり簡単にクリップを装着できますので、 指や手を痛めた経験のある方ならその便利さも分かっていただけるのではないでしょうか?

今回はステンの廃材と余ったノーマルピストンピン流用での試作でしたが、 結構使えそうなSSTだと思い作っていただいたウエダさんに相談したところ、1セット5000円位でカラーとシャフトが作れるとの事。

欲しい方いらっしゃいます?
希望者が最小ロット(5セット)集まる様でしたら、もう少し設計を見直したものを作ってもらおうと思っているのですが。

かなりコアなSSTですけどね(笑)


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2006年08月30日

「勇み足」

サンドブラストVer.2の写真とメディア比較を追加しました。
直圧式サンドブラストの自作

ひょんな事で、TODAカムが手に入りそうな話になり、ちょっと個人的に盛り上がっていました。
インテークカムのリフト量の関係で、ヘッドを下ろす可能性が高く、だったらリフターもアウターかインナーシムにして...と思いは広がり、 勇み足である測定器を購入してしまった。

mitutoyo Mitutoyo 2109S-10

シム調整で使おうと、1000分の1ミリが測れるダイヤルゲージ。
マイクロメーターよりもコッチを選んだのは、 ボアゲージに付けるとクランクやコンロッドのクリアランスも測れるので使用頻度が高くなるだろうと思ったので。

んが、うまい事話がいかず、TODAカムの話はボツとなりまして、 このダイヤルゲージはいつ使うことになるやらと(笑)。
取らぬ狸のなんとやらとはこの事ですな。

しかし最近、またエンジンを触りたい欲求が高くなって来まして、 時期は未定ですが某秘密の作業場に転がっているBP腰下を組んでみようかと思うようになってます。(人はコレをビョーキという)
その時に活躍してくれるでしょう。


一度挫折しかかった直圧式サンドブラストですが、塩ビの排水管タンクがいい感じに組めまして、やっとこさ満足するモノが出来ました。
安定してブラストできますのですごく気分いいです(笑)
追々写真の追加と加筆をする予定ですので暫定版ですが、ロドスタコンテンツにブラストの記事をUPしました。
ナニに1番時間がかかったといえば「タンクの自立」。正直ごっつい面倒くさかったです(笑)


まだロドスタ帰って来ません。あと1週間ほどかかるそうです。
さみしーのう...


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2006年07月17日

「サンブラ使ってみたが...」

p7160091


やっと納得いく形になり、使いこなすべくサンドブラストに向かうが、うまくいかーん。

最初は具合よくメディアが出てきますが、すぐに止まってエアだけ噴き出す現象に悩まされた。
タンクをガシャガシャと振ると再び出てくるのだが、片手にノズルを持ちつつ反対の手でタンクを揺さぶるのは非常に面倒だし、 作業に集中できないのも困る。

不具合箇所を探すため、一旦チーズの部分を外し、上のバルブを開けて覗き込むと下の図のように溜まったメディアが見えました。
で、タンクを揺さぶると、サラサラとメディアが落ちていきます。


タンク内にかかる圧力でメディアが出てきそうなものですが、そううまい事行かないみたいです。
この現象を解消するにはタンクの底に急な角度をつけるか、タンクの直径を小さくすれば解決しそうですが、そういう加工も出来そうに無い。
タンク内に1/3以上のメディアを入れたら、とりあえず連続使用できそうですが、違うメディアに入れ替えるのにかなり手間がかかりますね。

参考にしているサイトに塩ビ管を流用したタンクが載っていましたので、 今度はそいつを作ってみようかと思っています。
そうすると、タンクの直径は単純に細く出来ますし、メディアの数だけタンクを作るのも可能ですから、ものぐさな私にはぴったりかも。

知り合いの建築士に聞いたところ、排水用の塩ビ管で「VP」という規格のものは、 水漏れをチェックするのに17kgf/cm2程の圧力をかけているそうなので、1~2kgf/cm2では問題ないように思う。 (あくまで独断ですが)

という訳で、ヒマを見つけて某氏のようにホームセンター巡りします (笑)


-7月18日追記-

ちゅー訳で、配管を見に行ってきました。
目的のホームセンターの手前に「ベスト資材」という店舗が出来ていたので、気になって入ってみた。
給排水関係の部材が所狭しと置いてあり、まさにパラダイス!(笑)
ただ、VP管が4mからしか販売しておらず、ロドスタに積めないので出直すことにしました。
ファミリアで行ってもそのままでは無理なので、カットする必要がありますけど。
あとはTSキャップと1/2タップを購入して帰宅しました。

しかし4mもパイプ使わんなー...
欲しい人います?勿体無いので残ったものを小分けしようかと(笑)


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2006年07月10日

「意外に早く」

サンドブラストの材料費が思ったより高くつき、結構真剣に今回は事を進めたので、意外に早く形になりました。
ボツネタになるのは許されん(笑)
burasuto とりあえず組んでみた

ナニに時間がかかったといえば、タンクの自立。
使わないアングルを組み合わせ、コンプレタンクに付いている部品をできるだけ生かすようにしました。
対して空気配管はねじ込むだけなので、アッサリと組み立てられます。

とりあえず砂を入れて試し吹きすると、大量の砂がノズルから一気に出てきたり大き目のゴミが配管を詰らせたりと、一筋縄ではいかない。

空燃比と同じく、メディア(砂等吹き付けるもの)によって適切な混合比が変るので、使いこなすにも時間がかかりそうですね。

実際使ってみると、バルブの大きさや配管位置など手直しした方がより使い勝手が良くなるところが見えてきましたので、 その辺りをチョコッと対処してみようと思います。

何はともあれ、ツールとしては使えるようになったので色んなものをブラストしてみます。
興味のある方はご連絡を。実験台になりますが(笑)


P7090109 
アルミナサンドだとこんな感じになります。


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2006年07月01日

「ホントに使えるサンドブラスト」

先日、非常にカワイイお方からロドスタの純正ホイールを譲っていただいた。
某オークションでもそんなに見かけない代物で、出品されたとしても結構な額で取引する事になります。
15インチでデザインが良く以前からずっと欲しかったので、でウチに来る事になりすごく嬉しい。
大事にしますね>カワイイお方。

で、まずはクリーニングすべく、メラニンスポンジ等駆使したのですが、表はともかく裏のブレーキダストがあんまり落ちない。
これをもっときれいにと思うとすごく手間がかかる上に、作業時間の確保すら難しい今日この頃なので、どうしたものかとしばし考える。

そういえばサンドブラストを使えば...と思いついたのですが、実は以前手に入れた「スピードブラスター」なるもの、 手持ちのコンプレッサーでは使い物にならなかった。

コンプレッサーの吐出量と、ブラスト方式(落下式)がマッチしていないのは明白で、かと言ってこれ以上大きなコンプレッサーも用意できず、 数回試した後ずっと放置状態でした。
使えず、しかも場所をとる工具ほど厄介なものは無い(笑)
現状の設備で何とか使えるように出来ないかと、再び検討する事にしました。

Web検索でヒットしたこちらのサイトと、 オールドタイマー誌のバックナンバーで「直圧式サンドブラスト」の記事を再度読み、ふつふつと製作意欲がわく。

簡単に説明すると「落下式」はエアの通るところに文字通りブラストメディアを落下させて、対象物を研磨する方法で、安価な「吸い上げ式」 より効率は多少良い。
しかしそれなりのコンプレッサー容量がいるのと、ブラストガンそのものにメディアを入れるタンクが付いているので、 キャビネットの中で使うにはその大きさゆえに取り回しに苦労する。

そして「直圧式」はコンプレッサーから出た空気配管を分岐して、一方はメディアタンク、もう一方は吹きつけ専用配管として使うもの。
加圧されたメディアが落ちてくる部分に、分岐した吹きつけ専用配管を合流させてブラストするので非常に効率がいい。
この方法だと常時メディアタンクに2~3kgf/cm2の圧縮空気を供給すればよいので、手持ちの100Vコンプレッサーでも充分使えます。

しかーし、直圧式はメディアタンクとして使う「圧力タンク」の調達が1番のネック。
オールドタイマー誌にプロパンタンクを流用する方法が載っていましたが、そう簡単に手に入るとは思えませんし、 ましてやガスタンクに加工するのはリスクが大きいのでこの方法は見合わせました。

そしてふと、いつも使っているコンプレッサーを見る。
以下心の声-------
いつ買ったっけ?えーと10年ほど前かね。 結構使ってるなぁ。
タンクからいくつか配管が出ているねぇ。部品取っ払ったトコにああしてこうして...
うーむ非常に都合がよろしい。
この際コンプレッサーを新調するか?1ユキチ位なら何とか出せるぞ。
-------ここまで

1ユキチ程でNEWコンプレッサーが手に入れば、今まで使っていたコンプレッサーを流用する事にして、 早速次期コンプレッサーを探してみる。
某ホームセンターの最強アルバイターボルトン君のアドバイスもあって、無事予定価格で購入できました。
ありがとーボルトン君。

配管類は適当に描いた構成図を元に必要部品の洗い出しをして、プロフレックスのWeb通販にて入手。
zumen_filtered こんな感じで...

出来るだけ安くと思いながらも、せっかく作るならカッコよくという余計な考えも出て来たりして、 発注間違いも含めると配管類だけで1ユキチ程となる。あーぁ...。
気持ちに火がついてしまったからには、とりあえず機能に問題ないレベルで作ればいいか~とはならず、 どうしても自分のこだわりを通してしまいますな。
たぶんどうでもいい事(ホースクランプは使わないとか、配管の取り回しがどうとか)なんでしょうけどね。

配管類が届いたら、部品を剥ぎ取ったコンプレタンクを家に持ち込む。
刺さる嫁の視線にも負けず(笑)配管類を仮置きして実際の部品構成を考えます。
P7010019 玄関が仮置き場になってる(笑)

嫁「今度は何?
G「サンドブラスト用のタンクだ」
嫁「何するもの?」
G「ガラスアートとかコップに名前彫ったりするやつ」
娘「これなに~?またがっていい?」
G「あー遊ぶものでは無いし、あっ!配管けらんといてえな」
娘「とうっ!」(といって飛び越えたりして遊びだす)
嫁「ちゃんと新聞紙敷いてる?」
G「うむ、敷いてる~」
娘「わたしもしんぶんしく~」(3部位持ってきて、辺り一面に敷きつめだす)
G「そんなに広げんでもええやん」
娘「ぎゃははは!私のほうがひろーい」
嫁「ちゃんと後片付けしなさいよ!」
G「そうだ、片付けや~」
嫁「あなたもよ」
G「はーい...」
...落ち着いて出来んな(笑)

といった感じで、ぼちぼちやってます。

追々「直圧式サンドブラスター自作」として改めて紹介することにしますね。


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